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everything but the kitchen sink (saori's photoblog)

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2010年 02月 11日

hurry, hurry


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a=dv/dt

"rush"
OLYMPUSμ



昨日の朝は河口沿いの歩道を
かもめを走って追っかけながら、写真を撮った。

沢山飛ばせちゃったから、お詫びにお煎餅をあげたら
とんでもない数のかもめと鳩とカラスに囲まれ、
「ひーっ!」とか言いながらも無くなるまであげてたら、
散歩に来ているおじいちゃん達に笑われた。

とてもかわいい犬を連れてる何度か会ったことのある人達だったので
「おはようございます。今日は寒いですね。」と声をかけたら、
「いっつも写真を撮ってるね。」と言われた。

少し話して、会社までまだ20分以上歩かなければならないことを思い出し、
手を振って「またね」と言って別れた。

もくもくと歩きながらまた考えてしまう。
「私は写真に逃げてるだけなのかな?」
「本当に私は写真が好きなのかな?」
「なんで写真が人生なんて言ってるんだろう?」


私は死にたいというよりは、生きることが時々ひどく億劫になるのだ。
時々?いや、いつも億劫なのだ。
けれども写真を撮っている間や写真を考えている間はそれが嘘のように消えていくのだ。


ふと目を向けると、沢山の枯れすすき、
落ちっぱなしのどんぐり、干からびたセイタカアワダチソウ。
尻尾のまるい三毛猫。玄関につながれてるいつもの柴犬。
油のこびりついたワイヤーの山。錆びたトタンの壁。開かなくなってから久しいだろうシャッター。
巨大なガラス工場。のびた煙突からあがる煙。
つがいのヒヨドリ、タイヤの無くなった自転車。遠くの鉄塔。金網の向こうの倉庫。

沢山のものが転がってて、私はそれに気がついて、写真に収める。
時として誰も目に留めないもので、時として誰かが気づくもの。

あぁ、そうだ。見つけてあげなきゃならないんだ。
私が見つけてあげなきゃならないんだ。


対象を見つけて撮ってあげることが使命と無理やり思ってるのかもしれない。
それでも、意味づけを無理やりしたっていいんじゃないかとも思う。

歩きながら私は思う。
「神様、私は生きていてもいいんですよね?」

答えはあるわけもない。けれども私はそのまま前に進むのだ。

by top-to-toe | 2010-02-11 10:27 | デジタル 写真


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